- こんな方におすすめ
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- フリーランスを目指している方
- もうそろそろフリーランスになろうと思っている方
- 開業準備を始めている方

この記事の信ぴょう性
2016年に開業し今は6社の法人経営に携わっています。また、FP2級(ファイナンシャルプランナー2級)資格を有しており、個人のファイナンス相談にも乗っております。
フリーランスを目指す方は、一日も早くフリーランスになりたいという焦りから、フリーランスになる前の準備を忘れがちです。
しかし、フリーランスになる前にやっておいた方が良いこと、やるべきことは沢山あり、その準備を忘れて開業すると自分の首を絞めることになります。
この記事では、フリーランスになる前のサラリーマン時代に準備しておいた方がいいことを、準備時期も含め解説していきます。
フリーランスになる3ヶ月前の準備
フリーランスになる最大のマイナスは、社会的信用を失うことです。これを知ってフリーランスになるか、知らずになるかは大きな違いです。
正直「社会的信用」を甘くみて、フリーランスで上手くいっている方を見たことがなく、社会的信用はビジネスの世界では最も重要な要素といっても過言ではありません。
そのため、社会的信用のあるサラリーマンの時期に、フリーランスになっても役立つ手続きを済ませておくべきです。
クレジットカードを契約する
社会人時代は当たり前にできたクレジットカードの申請や銀行ローンの契約は、基本的に条件が不利になり、金額が制限されたり契約拒否されることもあります。
特に住宅ローンはかなり申請が通りにくくなるので、住居用や投資用の不動産を持ちたい方は、フリーランス前に済ませておくべきでしょう。
フリーランスになり事業を営むと、想定通りに事が進まないことがほとんどです。そのために、事業開始前にあらゆる可能性を考慮して、クレジットカードと借入の枠を作っておくべきでしょう。
基本的に、クレジットカードや借入の枠を使うべきではありませんが、借入枠があるか否かは精神的な余裕という意味で大きな価値があると思ってください。
賃貸契約を結んでおく
引っ越そうと思っている方も、サラリーマンのうちに済ませておくといいでしょう。フリーランスになると収入が不安定となり、賃貸契約も難しくなります。
フリーランスとして十分な収入があれば賃貸契約もできますが、収入を証明する納税証明書や預金通帳のコピーが必要となります。審査の際に預金条件なども審査対象となる場合があるということです。



私の経験上、家賃9ヶ月分の預金があれば審査に通りました。初期費用として家賃4.5~5ヶ月分かかりますが、それを差し引いて家賃4か月ぶんの預金ですね。
フリーランスになる2か月前の準備
フリーランスになる2ヶ月前は、本格的にフリーランスの準備をはじめる時期です。フリーランスの屋号を決めたりと、開業の準備をはじめていきます。
屋号を決める
フリーランスになる前に「屋号」を決めておきましょう。屋号は法人名と同じ役割となるので慎重に決めるべきです。
「名は体を表す。」との言葉がある通り、屋号は会社の方針やコンセプトを表します。
例えば、日清食品は、創業者である安藤百福の「日々清らかに豊かな味をつくる」という言葉に由来し、任天堂は、創業から3代目に当たる社長であった山内溥の「人生一寸先が闇、運は天に任せ、与えられた仕事を全力で取り組む」という言葉に由来します。」
屋号は慎重に決めるべきですが、屋号を先に決めないと、メールアドレスのドメイン取得や、名刺の作成に支障がでるので、早めに準備しておくべきでしょう。



屋号を決めるときには、他の企業やサービスに類似する名前がないか確認しておきましょう。場合によっては、商標権が登録されている場合もあるので、フリーランス開始前に確認しておきましょう。
独自ドメインのメールアドレスを取得する
フリーランスになると、自分のメールアドレスが必要なるため、独自ドメインを取得します。
GmailやYahoo!メールなどのフリーメールでも、メールを送受信することはできますが、ビジネスの世界ではフリーメールというだけで信用力がかなり損なわれます。
独自ドメインのメールアドレスを持つには多少お金がかかりますが、それでも独自ドメインのメールを持つべきです。
Webサイトをつくっておく
どんな分野でフリーランスになろうと、自身のWebサイトを持つことは重要です。フリーランスは基本的に法人よりも信用がありません。
同じサービスを法人とフリーランスが販売していた場合、高価であっても法人のサービスの方が売れます。
簡単にフリーランスになれる時代になり、ある意味で誰でもフリーランスを名乗れるため、特に、会社経営者や堅い仕事に就いている方ほど、フリーランスを信用しません。
そのため、フリーランスでもしっかりとしたWebサイトを持ち、事業内容の説明や、実績を示すことで信頼に繋がります。



Webサイトは営業ツールという側面だけでなく、銀行でフリーランス用のキャッシュカードを作る場合も活用できます。フリーランスは誰でも申請すればなれるので、銀行もキャッシュカード申込の判断基準としてWebサイトを調べることがあります。
ロゴを作成する
屋号を決めた後は「ロゴ」の作成にうつります。
Photoshopやillustlatorで自身でロゴを作成できるなら別ですが、そうでなければクラウドワークスやランサーズで依頼するといいでしょう。
クラウドワークスやランサーズで依頼すると、20,000円~40,000円の範囲でロゴの作成をデザイナーに依頼できます。
どうしてもコストをかけたくない場合は「Canva」という無料デザインサービスを使い、自分でロゴを作成することもできます。



ロゴは会社のイメージを視覚的に印象づけ、消費者にわかりやすく示す効果的なブランディングツールです。無料で作ってもいいと思いますが、多少でもお金をかけていいモノを作るといいでしょう。
実際に大企業のロゴは、数百万円もかけて作られているほど大事な役割があります。
名刺を作成する
フリーランスの屋号・メールアドレス・Webサイト・ロゴが決まったら「名刺」を作成しましょう。
名刺は、営業ツールとして重要な武器となるため必ず作成すべきです。
名刺の作成は、クラウドワークスやランサーズでロゴ作成の依頼をするときに、同時に依頼するのがおすすめです。名刺を別で依頼すると、また余計に費用がかかりますが「ロゴ作成+名刺デザイン作成」で依頼をかければ、二重で費用がかかりません。
フリーランスになる2週間前の準備
フリーランス2週間前は、いよいよ事業開始に向けて具体的な準備をしなければいけません。会社の退職手続きなどで忙しいと思いますが、それもしながら開業準備をしなければいけません。
2週間前にもなると、事務的な準備も行わなければいけません。最も重要な会計経理は準備しておきましょう。
会計ソフトを契約する
フリーランスになると、営業、マーケティングだけでなく、会計経理・法務などのバックオフィス業務も行わなければいけません。
特に会計処理は非常に重要で、税金の納付を有耶無耶にしていいことは何一つありません。事業を営む限り、税務署とうまく付き合わなければならず、会計経理を軽んじるメリットは何もありません。
事業が大きくなれば、会計処理を全て税理士に依頼することも検討すべきですが、小さい規模の事業でも年間で20万円~50万円程度のコストがかかるので、自分で会計処理する方がいいでしょう。
フリーランスになる直前に会計ソフトを契約しておきましょう。会計ソフトとは、記帳や仕訳から試算表、決算書類の作成まで、ビジネスに関わる取引情報や金銭の入出金など一連の経理業務を自動化するためのツールです。
おすすめの会計ソフトは「freee」です。「freee」は会計だけでなく、見積書や請求書のテンプレートも用意されているので使い勝手がいいです。
見積書・契約書・請求書のひな形を作成する
フリーランスになると、クライアントとの契約に使う事務書類を自分で準備する必要があります。
最低限必要になる書類を手元に準備しておくと、いざ契約手続きとなった際も慌てずに済みます。
見積書や請求書は「freee」で作成できるので、freeeを契約しておくといいでしょう。
番外編:集客導線を作っておく
フリーランスになると、会社の看板はなくなり個人のネームバリュー、商品力だけでビジネスの荒波で勝負することになります。
サラリーマン時代に営業成績の良かった方でも、フリーランスになり会社の看板がなくなった瞬間に全く営業が決まらなくなるなんてことはよくあります。
それほど後ろ盾がないフリーランスは集客・営業が難しく、戦略なくフリーランスになるのは無謀ともいえます。
そのため、フリーランスになる前に、ブログとSNSの集客導線を作っておくことは非常に重要です。オフラインからの集客・営業ができるのは非常に強い面はありますが、正直体力的に限界があります。
準備には時間がかかりますが、オンラインからの導線を構築しておくことは非常に重要で、苦手だからとオンライン導線を作らなければフリーランスになっても数年しかもたないでしょう。



オンライン導線をしっかり作るには、最低1年程度の時間がかかります。本来であれば、それくらい時間をかけて準備をするものです。
つまり、フリーランスになる前の、ブログの構築とSNSの構築が5年後10年後のビジネス安定・拡大に非常に重要になると覚えておいてください。ブログとSNSの構築方法に関しては、別の記事で書いていきます。